Title: いとかなし。
「苦しみはもうなくなった。あるのは煩悩だけだ」
そういった人がいて。その言葉を聞いてずんっときたわけです。
そうなんだよなほんとに。
苦しい時はたいがい自分がああ見られたいこう見られたい誤解されたくない、あれがほしいこれがほしい。それは煩悩なんだよな。
苦しいという感覚を煩脳だといって切り離せること。そこにある感覚、ほんとうに感覚と観念の世界だけど、視点を変えるだけでベクトルを内側に向けるだけで世界が劇的に変わるってことはあるということをここ数年で何度も感じた。
つまりは人間は煩脳を切り離せないから、それとどう付き合うかなんだ。その付き合い方の1つがそれを苦しみと切り離すということなんだろうと思う。
正直言葉にはなんの意味もない。感覚を文字にしたらこうなるというだけのことだから。大事なのは後付けでもその言葉にのったものに自分の感覚がどこまで同調するかなんだと思う。
感覚を言葉にするというのは難しい。でも感覚を文字にして、その言葉がだれかの心を動かすんではなくて、その言葉を絞り出した背景がそこにのってはじめて心に響くんだろうと思う。
偉人の名言や格言なんてのも、その言葉がだれかの心を動かしているんじゃない。それはその言葉に結びついたプロセスであり、人生の可能性あり、結果でもあるわけで。
その感覚を伝えたくとも、自分の語彙のなさと力のなさではこういう形でしか表現できない。
いとかなし。
POSTED @ 2010.11.28 |
Comment (0) |
Trackback (0)