Title: いわんや悪人をや。
人間というものは意識的でも無意識にでもかならずどこかでバランスをとっているんだと思う。その自分だけのバランスが崩れるとどこかに支障がでるんだと思う。
自分の中のバランスというのは、気づかないうちに年々自分でもつかめてくるものだし、この年になれば自分でどこががんばりすぎで、どこが手を抜いてるかくらいわかるようになってくる。
最近はそういう自分のバランス感覚を冷静に観察するのが面白い。
お彼岸に向けてたくさんの真宗の本を読み漁っていると、自然と頭をつかわなくても感覚的によめる本が読みたくなる。ちなみに今回一倉宏さんという人の「ことばになりたい」という本を読んだ。すごく自分のすきな感覚で書かれていることばがたくさんあった。それに江國香織さんの「すみれの花の砂糖づけ」と「すいかの匂い」も短編でかなり読みやすかった。
今回歎異抄の13条を何度も読み返して、いままで自分がそこにあったものを読み違えていたことに気付かされ衝撃をうけるとともに、また真宗の奥深さをしった。
今回、「悪人正機」をテーマに話をさせていただくにあたって、いろんなことを考えてわかったこと気付かされたことがたくさんあったと同時に、おんなじくらいの疑問にぶつかって、でもそういう本気で頭や心や体や五感をフルにつかって考えていけるような疑問にぶつかれるということは幸せなことだと感じる。
悪人を思い浮かべてください。といったときに自分の顔を思い浮かべる人がいないということがまさに「いわんや悪人をや」なんだろうな。
三笠フーズの社長をみてやんややんやいうけど。ずるしてもお金を稼ぎたいと思う気持ちや、だまってりゃわかんないだろう。という気持ち、いままで生きてきて一度も感じたことない人はいるんだろうか。
そりゃやったかやってないかは別ですけど。あの人が悪人で自分は善人ですか。
なむなむ。
POSTED @ 2008.09.19 |
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