• PHOTO最終更新日2010年10月11日



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Title: Redじゃない赤


時に偶然というのはすごいなと思う。

今週は、買ったままに放置された本を整理するがごとく読む週間ということで、だいぶ前に買った本を読んでるわけですよ。そしたらその中に昭和天皇がポツダム宣言を受諾したときのことを、回想しているときのお言葉が書かれていた。

「第一にこのままでは日本民族は亡びて終ふ、私は赤子を保護することができない」

「第二には国体護持の事で、敵が伊勢湾附近に上陸すれば、伊勢熱田両神宮は直ちに敵の制圧下に入り、神器の移動の余裕はなく、その確保の見込みが立たない、これでは国体護持は難しい、故にこの際、私の一身は犠牲にしても講和をせねばならぬと思った」

この第二に、というところに日本の国体護持を考えた時に、最優先に伊勢神宮、熱田神宮の名前がでてくるほど、この両神宮は日本の国体護持ということに深くかかわっているわけだ。

やっぱ一度見てみたいな。死ぬまでに1度は行きたい伊勢参りだな・・いつかいきたいなぁ。

とか思いながら、家で悶々本ばっか読んでてもカビはえちゃうんで、気分を変えて、「トロムソコラージュ」をもってどこか静かなところでも見つけて読もうと、意気揚揚自転車に乗り、ぷらぷらといつもの散歩コースを走っていたわけですよ。

そんで上野のお山にさしかかった時に飛び込んできたのが、

「伊勢神宮と神々の美術」

タイミングよすぎ。よすぎてビビった。

まよわず国立博物館へ。

主に伊勢神宮の美術品がメインの展示だったんだけど、ものすごい感動した。

本当に日本の美的感覚というもののすごさを感じるわけです。もちろん、元は海をこえてはいってきたものなのだろうけど、それを熟成させ文化にした日本人の美的感覚はすごい。

伊勢神宮の美術品をみていて感じたのが、当時の祭祀に使うものや、調度品の色遣いがすごい。色彩感覚にものすごく惹かれた。中でもメインや差し色に「赤」がよく使われているんだけど、「赤」といえども何種類もの「赤」、正確には、「朱」とか「紅」とか「緋」という色なんだろうけど、その色の1つ1つにものすごくぐっとくる。

ほんとにすごい色だ。

あれだけの色を使い分けて、しかも、化粧箱や、枕箱や、祭祀用の太刀の装飾やデザイン、絵柄のすばらしいこと。言葉で伝えるには限界がありますが。

合理的じゃ生みだせないものの素晴らしさの髄みたいなものを見た気がした。日本人の根っこにある共通の美的感覚や普遍的なデザインというのはやっぱあるなと思った。


POSTED @ 2009.08.14 | Comment (0) | Trackback (0)

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  • 自己紹介:1980年1月9日生まれ。どこからを趣味と呼んでいいのかは模索中。好奇心は旺盛。