Title: ただいま。
照りつける太陽。
まっ白な砂浜に透き通るような海。
抜けるような青空に一筋の飛行機雲。
湧き上がる入道雲に鳴りやまない蝉の声。
どこまでも寛容に流れる時間。
島にいっていつも思うのは、島には「夏」という形のなくて抽象的なものが凝縮されてこれでもかというくらいに詰め込まれてる。
そこからしぼってしぼって濃縮還元されたような一滴みたいなものがすっと心に沁み入ってきてお腹の底からなんかわきあがってくる。
深く腹式呼吸して体中に流れ込んでくる熱気に体の境界線が一気にぼやけてわきあがってきたものがあふれだしそうになるのをあわててのみこむ。
うれしいとも解放感とも違う。なんなんだろうねこの感情は。きっとこの感覚がものすごく気持ちがいいから夏になると体が自然にそれを欲するんだと思う。
やめられないわ。これだけは。
この海や空や風や音や匂いや。この島にあるすべての事柄がここにいる人を育んでこの島の空気を育んでいるとしたら。育むということはおおらかで寛容でどこまでも深い。
もしかしたら育むということは甲斐甲斐しく手を出したりなにかをするのではなく、自分と何かの対比の中で成り立つものなのかもしれないと、鬼岳のてっぺんから心地よい風に吹かれながら360度に広がる島を見回しながら思った。
なんにもないから何かを得られる場所っていうのがある。島はまさにそいう場所だと思う。
やっぱ旅はいい。
でも自分探しはしてないよ。自分は探さなくてもここにある。
さてまだ夏ははじまったばっかなんだなこれ。
まだどっかいけちゃうかな。
旅はいいよ。旅は。
POSTED @ 2008.08.02 |
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