Title: ぐるっと。
宗教は感性の世界だと思う。
最近感じるのは、感性というのは言い換えればのど元に突きつけられたナイフの鋭さみたいなものなのかもしれない。感性が鋭ければ鋭いほど、苦しかったり、怖くなったりもする。普通はひっかからないようなところに躓いたりする。
感性が豊かで、すごいなと思う人を目の当たりにしたり、だれかの文章を読んではっとしたりするたびに、その人の中にある苦しみと、ここに来るまでの時間を想う。研ぎ澄まされた感性で自刃しないように、いろんなところでバランスをとりながら生きてきたんだろうと思う。
でも思ったんだ。
刃物と一緒で、研げば研ぐほど、あるところまで来ると先が丸くなってくる。苦しくてもそこから目をそむけないで研いで研いで、研ぎ続けたら、きっと刃の部分は、丸くなって、小さくなって、なんにも切れなくなるかもしれないけど、でもそこで初めて完成形なんだと思う。
完成形というのは必ずしも一番いい状態だけを指すんじゃない。
ぐるっと一回り。これが大事なんだと最近肌で感じる。
POSTED @ 2009.07.16 |
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