• PHOTO最終更新日2010年10月11日



follow me


Title: ロポッサ


今日は今年最後の夏日になると聞いて。最後の夏を満喫しようとむだに原付にのってジリジリと照りつける太陽を満喫して今年の夏納めをした。

一仕事おえたころにはもう日も落ちて涼しくなってきて秋の月がのぼってた。

そんな月を眺めながら原付でふらふらとはしってるとおなかがすいてきたので何を食べようかと思った時に、ここ最近自分の食の幅が広がっていないことに気づいた。

でっかいローテーションの中で、同じ店に行きつづけてるし、食材だってうまいものといって思い浮かぶものや実際足を運ぶ店が年々固まりつつあり、むしろ狭まってきてるような気がする。

このままじゃ頭の固い頑固おやじになってしまう。となんとなく漠然と思いこんでこれは食の視野を広げるために不屈のチャレンジ精神で普段絶対にはいらないような店に挑戦しよう。となぜか固く心に近い、普段は知らないような道をふらふらと走りラーメン屋をさがした。

するとむこうに一軒の小さなラーメン屋。

ちいさく看板にラーメン居酒屋と書いてある。

ラーメン屋なのにラーメンがメインじゃないような趣。しかもつけ麺を押してる。

いうまでもないですがつけ麺はあんまり好きではありません。なんとなく中途半端な感じがしてしまうので。でも今日の自分は違った。迷わずのれんを勢いよく跳ねあげて肩で風をきってみせにはいって、おもむろに水を一気飲み。

そしてなめまわすようにメニューを吟味する。

そして一言。

醤油つけ麺。しかも太麺。

ここがミソです。「しかも太麺」

なぜなら太麺はだいきらいだからです。うどんみたいで。

なんか今日の自分はことごとくチャレンジをしたいようでこれでもかというくらい自分への限界に挑戦をします。

ちょっとそんな自分がかっこいいと思いました。

運ばれてくるまでの間、もしこれでこのつけ麺との出会いが忘れられないものになったらどうしよう。心のレパートリーに刻み込まれる逸品だったらどうしようとドキドキとわくわくを楽しみながら待ちました。

ふと顔をあけると壁に「ルービロポッサ」と汚い字で書いてありました。ロポッサとは一体何なんだと頭の中でぐるぐるまわりました。

ぐるぐると考えてるうちにつけ麺が運ばれてきました。

湯気ののぼるつけだれからはおいしそうな醤油のにおいがしました。

そしてネギと煮卵とチャーシューをつけだれのなかにいれると、うどんのような麺をよくつけだれと絡めて一気にすすりこみました。

見事に食の幅は広がりませんでした。

一口ですべてが点が線でつながりました。

涙がこみ上げそうになりましたがなんとか最後まで食べ切りました。大嫌いなふと麺を。

残念なものでおなかがいっぱいになるとなんかとても悲しい気持ちがします。

しかもお会計をしようと立ち上がった時にさっきの「ルービロポッサ」が目に入りました。その瞬間さとりました。さとった瞬間ロポッサを頭の中でいろいろと想像していた自分に恥ずかしくなりました。

ルービロポッサは、どうやら右からよむみたいでした。

今年の夏はこんな悲しい思い出でしめくくります。

POSTED @ 2008.09.12 | Comment (0) | Trackback (0)

コメントを書く。


  • 自己紹介:1980年1月9日生まれ。どこからを趣味と呼んでいいのかは模索中。好奇心は旺盛。