• PHOTO最終更新日2010年10月11日



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Title: こないだのボクシング。

最近巷は亀田の話題で盛り上がってますが。友達が日記でモハメドアリのことを書いていたのでちょっと思い出したこと。

実はうちの親父ボクシング大好きで。

家にはタイソンの試合やモハメドアリのDVDが何枚もあります。はっきしいって小さいときにこれを見せられるのは苦痛だったのに気づけばボクシングはけっこう好きです。

亀田のやったといわれるサミングという反則(目潰し)これアリは神がかり的にうまかったといわれてるしあそこまで上り詰めることができたのはその技術が卓越していたからだと皮肉られたこともあるくらい。ひじだってムエタイ出身選手は完璧なフックの軌道できれいにいれてくることもある。

たしかに反則はよくない行為だけど、そもそも反則のないスポーツなんてないんだと思う。

アリのサミングしかり、マラドーナの神の手しかり。

一流選手はいい意味でずる賢く、卓越した裏技をもってるんだと思う。
どんなスポーツでも反則までいかなくてもダーティなプレイはあるし、ぎりぎりにところでそういうプレイはどこの世界にもあるし。それもある意味醍醐味なのかもしれない。ラグビーなんてみえないところじゃひどいのあるよ。

結局はどのスポーツだってだれがみても反則でもジャッジが反則をださなければ反則じゃないわけで。それをあいつは汚いずるいといっても敗者のたわごとにしかすぎないと思う。それを跳ね除ける力をつけるのも1流選手の器でしょ。

反則こそ表にはでてなかったけど亀田の相手の内藤選手。あいつもそうとうずるがしこいというと弊害があるのでクレバーな戦い方というけど、そういう戦い方をしてたと思う。

あの試合をあれから何度も見直したけど内藤が目の上を切ったあとの4Rから戦い方が変わって亀田の頭をなんども押さえつけて距離をとってるけどあれだって何回か注意をうけてるけどあれも反則ぎりぎりだし、6Rで頭を抑えながら亀田の目のあたりををこすったり、コーナーに追い詰められて打ち合いになりそうになったらスリップでにげる。亀田の距離になるとクリンチしたり。クリンチ際にこづいたりするのはどっちもどっちだったと思う。

反則取られてないけど細かいところでそういう技術を織り交ぜてたのはチャンピヨンも同じなんだけど。

でも1つ1つがものすごくうまい。時間の使い方も。7Rからの逃げ方はさすがにチャンピオン。うまいこと時間を消費してたと思う。

見えないところで亀田をあれだけ熱くさせるだけの駆け引きがあったと思う。

相手をいらいらさせる戦い方をよくしってるし、確実なポイントの取り方と、はじめから倒しに行くことを狙っていない戦い方。亀田からしたらのれんに腕押しさせられてるような不完全燃焼な試合はこび。

たぶんおれみたいな性格だったらきっとものすごくいらついてたと思うし亀田の気持ちもわからなくない。

でもあれが本当に強いチャンピョンの戦い方なんだと思う。相手を戦わせない戦い。あの戦い方こそボクシングの醍醐味なんだと思う。序盤からいらいらを煽ってたし、はじめおされ気味にみせる技術もうまかったし、それにまんまと亀田陣営がのっかっていっきにたたみかけにきてるのにのらりくらりと足をつかって逃げ回る。でも確実に手数でポイントをとっていく。打たれそうになるとクリンチをつかってブレイクを繰り返す。

タイソンがホリフィールドの耳を噛みちぎった試合があったけど、あの試合だってタイソンばかりにスポットが当たってるけど、あの試合タイソンがあそこまできれるにはそれなりの理由があったわけで。ジョージフォアマンはホリフィールドのことをあいつほどダーティな選手はいないといったけど。事実ホリフィールドは見えない部分でのバッティングが多かったと思う。

純粋でボクシングにまっすぐな人ほどこまかいダーティというかクレバーなプレイに熱くなってしまうんだと思う。

うまい選手というのはそういうものを効果的に使ってくることもあるし。熱くなればなるほどそういう技術を恐ろしいほど冷静に随所にいれてくる選手もいる。

亀田にはまだその技術も経験もない。

なによりもそれに耐えられなかったのは若さだと思う。

熱くなったときにうまく対処して怒りをコントロールする技術がない。それをうまく抑えて試合運びをするメンタルが育ってない。

しかもおんなじことしてもあのキャラじゃどうしても悪くみえちゃう。

興行すべてなのはわかるけどそれをわかっていながら試合をさせたジム側にも特別措置で身内をセコンドにつかせたJBCにも責任があると思う。ドンキングと同じようなもんだ。

なんか亀田とタイソンはかぶるようなところがあるきがする。

ファイトスタイルととじゃなく。

ものすごく純粋でまっすぐな性格とか。周りをとりまく環境に振り回されてるところとか。ほんとは心は優しいところとか。ヒールに仕立て上げられそれを従順に受け入れてるところとか。ボクシングへ向かう姿勢とか。

ただ決定的に違うのは亀田にはカスダマトのようなトレーナーがいないことだ。きっと亀田の側にエディタウンゼントのようなトレーナーがいたら全然違ったんだと思う。

きっとこれから彼らが先に進むためにはまずは親父から離れることだと思う。プロならきっともうわかってるんじゃないかと思う。親子の縁ほどややこしいものはないのはよくわかるけど先に進むにはまずそこだと思う。

最後にこういうと怒られそうだけど。

チャンピヨン試合後のインタビューや連日テレビにでて反則の話をしてるけど。たしかに正しいことをしてるのにあんまり好きにはなれません。もう生理的にとかいいようがないですが。わかる人にはわかると思いますが。ポケットから「ちくりノート」がでてきそうな気がしてならないんです。

ちょっとあいつに勝ちたくていらいらする気持ちがわかる気がします。

でもああいう倒すことではなく勝つことにこだわるボクサーは強いと思います。

個人的には亀田にはもう1度挑戦して欲しいです。

あの反則はありえないし。あんなのボクシングじゃないけど。
でもまだ出直せるしまだ強くなれる。

彼らはヒーローになれる器があると思います。

POSTED @ 2007.10.15 | Comment (0) | Trackback (0)

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  • 自己紹介:1980年1月9日生まれ。どこからを趣味と呼んでいいのかは模索中。好奇心は旺盛。