Title: 蠢
いつか。
もうおうちに帰りたいと思うくらい、存分に旅に出て、見たかったものを全部見て、感じたかったことを全部感じて、味わいたかったものを全部味わって、震えて、叫んで、笑って泣いて。
そんで、家に帰ってお風呂につかりながら、やっぱ我が家が一番だねなんて、縁側でお茶をすすりながら、昼間っからビールを飲みながら将棋でも打ちながら、ぼけぼけして、そんでほとぼり覚めたら、また旅にでて。
国内でも海外でもいいんだ。
やっぱ思ったけど。
これ性格とかどうこうの問題じゃなくて、脳になんか疾患があるんじゃないかと思うくらい。1つのところに定住して地に足付けたい願望は誰よりも強いのに、それと同じぐらい安穏としてたくない願望があって、そのバランスがどうにもおかしなことになって。切望するものと、そこから逃避したいという願望の比率が同じくらいに押し寄せてくることの歪は深い。
きっとこれはもうある種の疾患なんだと思うようにするしか、この感覚に理由づけはできないのかもしれないなぁと思うことがある。
自分の中で蠢くどうしょうもないものに白旗。
なんかね。
太平を願いながらも合戦の中に生きることを見出してたサムライとかね、なにもないことを望みながらも、火事場で生きることを見出してる消防士とか。もうどこにも行きたくないと思いながらも山に登るアルピニストとか。
相反するものを自分の中で蠢かせていて、その衝動をどうしたもんかと感じてる人は、いるところにはいるんじゃないかと思うんだ。
どうしてるんだろうかそういう人たちは。
そういう衝動は道祖神のせいにして片付けちゃっていいんだろうか。というよりも片付けるしかないんだろうかね。
なんか久々に、アジアンジャパニーズをゴミ箱に捨てたときの気持ちを思い出した。
POSTED @ 2010.03.10 |
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