• PHOTO最終更新日2010年10月11日



follow me


Title: 旅の始まり。
uchuu2.jpg

無類の飛行機嫌い。

嫌いでも乗らないと旅に出られないから乗るだけで、もちろん何時に乗ろうと、どんなに遠かろうと、一睡もできないし、うとうとしてもちょっと揺れただけで、すぐにドキドキしちゃうくらい。

いつも旅の始まりはこの葛藤から始まるわけで。

今回の旅もそこだけは克服できず、行きも帰りも窓からずっと翼に異常がないか窓に張り付いてチェックしてたんだけど、でも思ったんだ。もしここで異常をみつけてしまうことほど恐ろしいことはないんじゃないか。ちょっと止めて、ボンネットあけるみたいになおせるわけじゃない。目の前でネジの2,3本が飛んでいくのをもし目視してしまったら・・・大丈夫です。といわれても間違いなくパニックになるわ。とおもって途中から翼をみるのをやめた。

飛行機は嫌いなんだけど、でも飛行機から見える景色は大好き。

雲の上を飛んでどこまでも続いている雲海をみてると飽きないしいくらでも見てられる。今回は日本を飛び立って、すぐに、雲から顔を出した富士山も見えたし、飛行機は嫌いだけど、飛行機に乗らないと出会えない景色がある。

なんでもそうなんだろうと思う。

自分の好き嫌いだけで道を選んでいたら、見えない景色があるのかもしれない。嫌な中にも大好きなものというのを見つけるかもしれない。

なんでも。

そう思えば嫌なものは、嫌なものだというひとくくりで片付けないで、それを惰性でも受け入れることで、いつもと違うなにかをみつけられるかもしれない。

それと、自分のいいところであり、悪いところでもあるのは、なんせ心配性で気にしいなんで、いろんなことに、もちゃもちゃ悩んだり、くよくよしたりするくせに、翼をながめてみたりとか。でもいざとなると、そこまで腹くくらなくてもいいんじゃなかというくらいに、腹をくくれることだと思う。

むしろ落ちてもいいや。落ちそうになって、その時に騒ぐようなことだけはやめようという方向に心を処理する。あまりにネガティブな思考をつきつめすぎて、究極にポジティブにきりかわるようなもんだ。

思い返してみれば、いつもそうかもしれない、冷静に対処しよう、大人の対応しよう、首を突っ込まないようにしよう・・・と固く心に誓っているのに、いざとなると、その人と刺し違えてもいいや、ここでこの関係がぶっこわれてもこれだけは譲れない。とかかってに盛り上がって熱くなって、そんな自分に後から後悔する癖に、その瞬間に驚くくらい腹をくくっている自分がいたりする。

ケガしたくないな、ここであんま無理するのやめようとか思って、試合前の円陣で、みんなそんなに熱くなって・・・やだやだ、もっとクールにいこうぜとか言って、ふわふわ甘い気持ちで試合に臨んでいるのに、スクラムに巻き込まれた瞬間に、腕の1本や2本くらいもってかれてもいいや、それよりも目の前のラインにこのボールをたたきつけて、トライ!と叫んでやる方がかっこいいぜとかおもっちゃったり、試合前には、あんなの走ってきたら逃げるからよろしく、とかいってて、本気で逃げる気満々なのに、いざ時速数十キロで走ってくる、ものすごいでかいプロップの目の前に迫ってきたときに、逃げたらかっこわるいなぁ。とか思って、ここで死んでもここで自分がとめたらかっこいいなぁ。とかかっこつけちゃって、ここでこときれても後は仲間が評価してくれるだろうとか、青臭い青春ドラマのようなことを瞬間的に勝手に思い込んだりする自分の、あまりに子どもじみてて、単純な思考は、ほんとうにいいところでもあり、悪い部分でもある。でもそんな瞬間的な思い込みは、時にだれかを残酷に傷つけたりもする。

でももうこれは変われないなと思う。変われないから、変えてまでなにかを保持するのもやめようと思う。これで保持できないものはなにもいらないし、なくなってもいい。とすら思う。

こういう開き直りも、きっといいところであり悪いところでもあるんだろう思う。

飛行機にのってなんでこんなこと考えてるんだろうってくらい、窓の向こうに広がる雲海を眺めながら自分のことを考えた。

それと、もうもう1つ。

今回飛行機にのって感動したこと、いままで一度も気づかなかったんだけど、今回窓の外を写真にとって思ったんだ。

飛行機からそとを眺めると、下にはずっとひろがる雲海、そんで上のほうにいけばいくほどに、深くなる真黒な空。

ああ。宇宙の近いところにいるなぁと漠然と感じた。

地球から宇宙までの距離は東京から熱海までと同じくらいで、60kmくらいで、高度が3万5000フィートくらいを飛んでるということは、大体地上から10キロちょっとだから、あと50km弱くらいか、とか頭の中で計算した。そう考えるとまだまだ遠いんだけど、でも頭の上に広がる真黒な空間をみてたら手が届きそうでわくわくした。

いまから宇宙飛行士にはなれないけど、もし自分が生きているうちに、民間のロケットで宇宙に行けるようになったら、やっぱり行きたいなぁと思った。

ここからみただけで、地球はでかいなぁと感じて、自分の世界なんてちっぽけだなぁと感じるんだから、手のひらに地球がおさまるくらいのところから地球をみたら、自分はどうかんじるんだろう。

まだまだみたいものとか、感じたいことだらけだな。

世界は広い。そんで人生は短い。

そんなことを思いながら今回の旅は始まったわけで。

POSTED @ 2009.11.18 | Comment (0) | Trackback (0)

コメントを書く。


  • 自己紹介:1980年1月9日生まれ。どこからを趣味と呼んでいいのかは模索中。好奇心は旺盛。