Title: ベス・チャトー
NHK年末年始特集番組でベス・チャトーというイギリスのガーデナーのドキュメンタリーをやっていました。
それをみていて感じたこと。
若い時は自分らしさとか、自分の中にある独自性っていうのものをしっかりと自分自身でつかむのは難しい。
そんで試行錯誤して経験していろんな思いをして自分の中のそういうものを少しづつ形作って確立をさせていく、言い換えればそれが人生のというか自分なりの哲学みたいなものになっていく。
彼女のガーデナーとしての哲学、クリストファーロイドのガーデナーとしての哲学、そのやり取りのくだりはものすごく興味深かった。
正しいか間違っているかじゃない、自分が何かを決めるときに指針になれるような確立された哲学をもてるかどうか。っていうのはすごく大切だと思うし、そのそれぞれの哲学をしっかりつかんでいる人達が繰り広げる議論の広がりやぶつかり合いほどおもしろいものはない。
ベスが「庭に何を描きたいですか?」という問いに対して、すこし考えて言った一言。
「言葉がみつからない。なんて言っていいかわからない。」
この答えをきいてやっぱすごいなと思った。きっときれいにまとめることはいくらでもできるはずなのに、自分の中に確たるものがあるはずなのに、それを言葉にあてはめることができなかったというところが本当に面白いと思ったし、きっとそれこそが正解なんだろうなと思った。きっと彼女は自分自身のためにガーデニングをしてるんだと思う。
これは自分が思うところだけど自分の中の哲学っていうのは、きっと本来持ちうるものなんだと思う。それをしっかりつかんでないうちはいろんな試行錯誤をしたり、それを否定したり、枠を超えようとするけど、でもきっとみんな一周して同じ所に戻ってくるんじゃないかと思う。同じ所なのに同じ場所ではないところに。
話が前後するけど、やっぱりイギリス人の話すことは端々にものすごく深く共感できることが多い。やっぱり島国だからなんだろうか。きっと日本とイギリスは全然場所も歴史も違えど、なんとなく気質的な部分で共通部分が多いように感じる。
POSTED @ 2009.01.03 |
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