Title: 菊水の頃
亡くなる前に最後に知覧に行きたいといったそうだ。
そしたら平和公園に自分の整備していた飛行機があったそうだ。
菊水作戦で使われていた戦闘機を整備していたおじいさん。
小さい時からおじいさんだったおじいさん。
菊水作戦を初めて教えてくれたおじいさん。
戦争の話をしてくれる人がまた一人いなくなった。
この世代の人たちの記憶の中にある戦争は決して色あせないんだなといつも思う。それだけ感情と直結した記憶なんだろうと思う。
いいとかわるいとか。右とか左とか。
正当化とか美化とか。
そんなんじゃなくて。
戦争を体験した人たちの中に、ただただ湧いてくる感情に寄り添って何が悪い。毎年靖国に戦友に挨拶に行く人の気持ちや、そういう場所を大切にすることの何が悪いんだとか思う。
自分の直した戦闘機で誰かが特攻をしていく整備工の気持ちをとてもわかるとはいえないし、わかってほしくもないと思うけど、そういう人がいたんだということをせめて自分は忘れないようにしようと思うし、そういうたくさんの人の想いの上にいまの日本があることも忘れないようにしようと思う。
POSTED @ 2010.06.14 |
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