Title: うちそと。
小さい子どもは言葉を意味で理解するよりも、その声のトーンや相手の表情や空気で、その言葉がいいものか悪いものかを自分の中に落とし込む割合の方が大きい。
笑顔でこら!と言えばにこにこするけど、低く厳しい顔でよくやった!といってもその受け取り方は正反対だ。
それが年をとるにつれ、言葉や理屈が先行して、頭で頭で自分の中になにかを落とし込もうとしたり、相手の心も顔も目も空気もみないで、言葉尻だけをとらえて意味を理解をしようとするようになる。
言葉というのは、思っているよりも力があるけど、思っているよりも不確かで曖昧でもある。
言葉だけにとらわれるのではなく、大事なのはそれを発する相手をよくみることであり感じることだと思う。
社会に出ると、これがすごくうまい人と全くできない人の差が顕著だ。これがうまい人というのは、一様にコミュニケーションがうまくて、相手との距離の測り方がうまい。
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ある方が、この時期になると、やっと幼稚園では子どもの嵩が減りますよねといった。
初めはなんのこっちゃ頭の上に?が浮かんだんだけど。
ようは、4月に初めて幼稚園という社会に出た子どもたちは、まだまだお互いを警戒したり、うまく他人との距離をとれないから、子どもと子どもの距離の感覚が広いんだけど、この時期になると、その距離が少しづつ縮まって、いまじゃ手をつないでる子がいたり、肩を組んでるこがいたりして、子どもたちの距離が縮まるから、子どもたちの嵩が減るという。
それをきいて自分ももう9年近く幼稚園にいるのに、その感覚には気づかなかったし、言われてみれば確かにその通りで、すごい表現をする人がいるなぁと思った。
感性をもっともっと磨いて、そんな表現をたくさんできるような人になりたいと思った。
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涙がでるときは、自分の内と外の境界線がぼやけてるんだと思う。
大人になるとそこの境界はいつもくっきりしてるから。
なかなか泣けなくなるんだろうと思う。
内と外と言えば。
世界は広い。どこまでも。と思うけど。
でも世界は必ずしも有限で。
内側のほうが外側よりの遥かに広いなと思うことがある。
POSTED @ 2010.06.20 |
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