Title: ZET
からからに乾いた体で、一気に飲み干した水に細胞の1つ1つがごくごく音をたてているのが聞こえるみたいに。言葉の1つ1つが自分の中に、しっくりと吸い込まれていく。1つ1つの音がしっくりと自分の中に落ちていく。
そんな時がある。目をつぶってその感覚を十分にかみしめる。
いまの自分がここにいて、10年前の自分がそこにいる。
10年前に思ったのは、成長することはいまを否定することであり、なにかを身につけることで、ゴテゴテと武装するみたいなもんだと思ってたのかもしれない。
若いなとか、あの頃はあれやこれを知らなかった、視野が狭いぜ。なんて思ってた。でもぐるっとまわって、あの頃よりはいろんなことが見えるようになって、いろんな経験をして、今になって思う。
やっぱ、あの頃の自分は間違ってない。いろんなものが見えるようになっても、見えなかったときの自分は間違いないし、見えてたかどうかということが根本的に大事じゃなかったんだ。
見えてるかどうかじゃない。その姿勢が大事なんだよね。
世間をしらないケツの青いガキンチョが正論に胸を張って、なんにもしらないのに、世界の平和を願ってさ、想うことの力を信じててさ、我執丸出しで。
そんな自分からちょっと大人になったつもりで、一歩引きつつ、世の中にはいろんな見方があるんだぜ、なんてもっともらしいこといってきたけどね。
なんもかわんね。
やっぱなんもかわんね。
ぐるっとまわっておなじとこ。
もういいや。あきらめた。もうやめた。
こんな自分が好きで、こんな自分だからこそ、一緒にいてくれる人にありがとうだと思う。
POSTED @ 2009.07.28 |
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