Title: ふくだ先輩
高校の時にふくだ先輩という人がいた。
あるとき、部活で先生に怒られて、部のみんなが全員走らされることになった。
ひたすらグラウンドをぐるぐると。
自分は長距離が苦手だったから、30分くらい走ったところでつかれちゃって周回遅れになっていた。何度も自分のことを追い抜いていくのが、トップを走るふくだ先輩だった。
筋肉むきむきのふくだ先輩は、いつも笑顔で走っている。にこにこにこにこと。
結局その日は1時間くらい走らされて、くたくたになって、みんなへたりこんで座っていたのに、ふくだ先輩は笑顔で牛乳を飲んでいた。
そんな先輩に、走るのつらくないんですか、なんでそんな笑顔なんですか?と聞いたら、先輩は、走ってて辛いなぁ~と思ったら、親指をまっすぐ上につきたてて、まっくす!!!と叫んだら楽になるし笑顔になるぞ~!といっていた。
最近夜走っているんだけど、今日は調子がよかったので、目標をいつもよりも長く設定して走り始めた。
4キロ超えたくらいでだいぶきつくなってきた時にふと、ふくだ先輩のことを思い出した。
そんでそうだ。あれだと思って。
握りこぶしを緩めると、おもむろに親指を突き上げてみて。
まっくす!!!と叫んでみた(もちろん心の中で)
そしたら。
全然楽にならなかった。
POSTED @ 2010.05.14 |
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